盆栽棚って意外に売ってないんですよね。
以前、非常に狭小なベランダで盆栽に勤しんでいた時は、とにかく安い木の棚ということで、シューズラックを盆栽棚として使用していました。
参考:シューズラックを盆栽棚として使う。不二貿易 4段ラック。 | 盆栽 BOOOKs
が、粗悪な品質・・・というのは置いておいて、屋外で使用するものではないので、1年で相当汚く変色し、この度の引越しの際に(引越ししたんです)捨てました。
そんなこんなで盆栽棚を探しているのですが、室内で使用するための盆栽用飾り棚は通販でもよく見かけますが、外用は全然販売されていないんですよね、、。
観葉植物用?というか、ガーデンラック、ガーデニングラック、と呼ばれるものはありますが、ちょっとそれは求めているものと違います。
- いい感じの木の質感
- いい感じの色
- 横に長い
この辺りを満たす棚が欲しいのです。
※ 盆栽盆栽言ってるけど、写真から分かる通り素材程度のものしか所有していません。その点はお手柔らかにお願いします。
この記事の目次
いくら探しても見つからないので、盆栽棚を自作することにした
いわゆる DIY です。
DIY することには抵抗がありました。何故かと言うと、DIY 行為そのものは楽しいと思えますが、とにかく工具を始めとして色々と揃えないといけないじゃないですか。
余った材料、塗料、部品、etc…を閉まっておく場所も必要だし、この1回きりで二度と使わない可能性もあるわけですし。
・・・まぁ、とか文句を言っていても進まないので、最小限の材料で棚を作る努力をしました。
材料調達
浮造り(うづくり)焼き色仕上げの木の板(桐材)
島忠ホームズに材料を調達しに行ったのですが、そこで見つけたのが天然桐材を焼いて塗装仕上げしたもの。
焼いてあるため、黒っぽく良い色をしています。
そして、浮造り(うづくり)といって表面に凹凸があり、雰囲気もあります。
木目の早材部分を削り、晩材部分を浮き立たせる伝統的な. 加飾技法
購入したサイズは写真の通り、1200 x 300 x 17。島忠にはもっと小さいものから、大きいものまでありまして、選択肢は広いです。・・・本当は2.5cm程度の厚みがあると良かったのですが、厚さの選択肢は無し。
雨対策の油性ニス
水に強い、というと真っ先にヒノキが思い浮かんだのですが、「浮造り」に惹かれて桐材にしました。
屋外で使用するためには、焼いて着色してあるだけではだめで、ニス等で雨対策をする必要があると店員さんに教えてもらったので、屋外用の油性ニスと塗るためのハケではなく、一番安かったスポンジを購入しました。
(送料がかかるみたいなので、購入するならホームセンターがおすすめですが、実はこちらのニス、盆栽棚用としてはオススメできないかもしれないので、最後までお読みいただければ嬉しいです。)
ちなみに、島忠ホームズから木の板を持って徒歩で帰宅したのですが、たまたま雨に振られましてね。
傘からはみ出していた先端と後端が濡れてしまったのですが、防水対策をしないとかなり水を吸ってしまうということを、早速体験しました。
盆栽棚用の金属製の脚
木の板だけでは棚になりませんので、脚を付けなければなりません。脚の材質として
- コンクリートブロック
- 木
- 鉄
の3種類が思いつきましたが、コンクリートブロックはバルコニーの床を痛めてしまいそうですし、なにより破棄するのが大変そうなので、今回は却下。
木の脚は太くしっかりものだと1本1,000円近くしますし、なにより桐材の焼き色仕上げのような、黒い塗装がされているものが売ってなかったので却下。あと、実は取り付けが難しそう。天板上部?表面?からクギを打ち付けたくないですし・・
ということで、金属製の角脚というものを楽天で購入しました。
何がオススメって、1本300円ちょっとという安さ。商品写真とかレビューとかほぼ無かったので、どんな製品がくるのかとても不安でしたが、とても綺麗な脚が届きました。
「スマートレグ 角脚 黒」とシールが貼ってありますが、楽天での表記は「光 家具用角脚(1本) 黒 25×25×200mm」。光とは?
金属だと錆びるんじゃない?という不安もありますが、そうなるとコンクリートブロックしか選択肢がなくなるので(木はカビるし腐るし)物は試し、錆びたら錆びたときに考えます。
盆栽棚 製作開始
1.まずいきなり脚を取り付けます
本当は鍋ビスでとめないといけないのですが、家に皿ビスしかなかったので、皿ビスで無理矢理とめています。
どうでしょうか、ビスの頭の形状が、脚のビス穴と合わないので少しすき間ができてしまっています。
まぁ、でも大した問題ではないので、先に進みます。
2.脚を外してニスを塗ります
「脚外すんかい」と思われるかもしれませんが、桐材は結構柔らかいので、ビスで開いた穴にもしっかりニスを塗り込もうと思いまして、こういった段取りにしています。
そうすることによる効果があるのかは知りません。
け、決して間違えて先に脚を付けたわけじゃないです!!
さて、ニスの説明書を読みました所、重要なことに気が付きました。
「それぞれの塗料に表示されている「うすめ液」でうすめてください。」と記載がありますが、「うすめ液」は用意していません。
これですよ、DIY の好きになれない所。先程の鍋ビスといい、うすめ液といい、色々と揃えないと満足に作業が捗りません。最初からうすめ液混合して販売してくれよ・・・と思いましたが、保存とかの都合で色々あるのでしょう。
で、少し調べてみた所、油性ニスを塗るにあたり「必ず薄めてください」というものではないみたいなので、原液のままチャレンジすることに。
油性ニスの伸びがかなりイマイチなのは否めないですが、頑張ればなんとかなるレベルだったので、このまま続行します。
3.裏面を塗り終えて乾燥させる
こんな感じでどんどん塗っていきます。そして、裏面と側面を一通り塗り終えたら、乾燥させます。
最初の脚の取り付けから1.5時間くらいかな?うすめ液があれば、もっとスイスイ塗れると思うので、1時間はかからなそう。
しかしながら、購入したニスは「透明クリア」なので着色されないと思っていましたが、かなり色が黒く濃くなっています。まぁ一晩寝かせれば元のいい感じの色に戻るでしょう。
さて、ニスを塗るスポンジですが、このまま放置していたら固まっちゃいますよね。
【ハケのお手入れについて】
塗装に使ったハケは、そのままにしておくと固まってしまいます。塗装が終わったら、できるだけ早く汚れを落としてください。
塗っている途中で手を止める場合も、うすめ液に浸けておくとハケが固まりにくくなります。【ハケの洗い方】
1.ハケに付いている塗料やうすめ液を、できるだけ拭き取る。
(新聞紙やいらない布に吸い込ませる)
2.液体洗剤(中性洗剤)をハケに1~2滴落とす。
(油性やラッカー性の場合は、先に水をつけない方がよく落ちます)
3.根元からもみ洗いする。
(泡立ちにくい場合もあります)
4.流水でしっかりすすぐ。
(洗剤が残らないよう、丁寧にすすいでください)
5.汚れが落ちるまで、2~4を繰り返す。
(洗い方が足りないと、乾いた後でハケが固まることがあります)
6.しっかり乾燥させる
どうやらうすめ液があれば、ハケ(スポンジ)を一時保管しておけるようです。
皆様も感じていらっしゃるかと思いますが、ニス塗装に関してうすめ液が重要すぎてビックリですよ。買ったほうがいいですよ、ほんと。リンク先置いておきますから、ここから。
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4.裏面を2度塗りして脚を取り付ける
そんなことで、一晩乾燥させた写真がこちら。
外の光が反射しているので分かりやすいですが、反射している部分と、反射していない部分があるのは、ただの塗りムラです。これも、うすめ液が無いことが1つの原因でもあります。(たぶん)
黒光りしている部分は、ニス(ウレタン)の層が出来上がっていて、水を弾きそうな印象を受けます。層がない部分は水にやられてしまいそうなので、2度塗りを行い、今度は乾くのを待たず(待てずに)に脚を取り付けます。
・・・そうですね、色は濃くなったまま、ということになりそうです。
始めにネジ穴を空けて、穴の中にも油性ニスを少し流し込んでおきましたが、特に違和感なく皿ネジを締め込むことができました。
5.表面を塗る
2日目の主たる作業です。
油性ニスを塗るためのスポンジは、やはり固くなってはいましたが、まだやわらかい部分は残っていたので頑張って塗りました。
これで一旦全ての面に油性ニスを塗ることが出来ましたが、あいにくこの日は日曜日。
乾燥するのを待っていたら月曜日になるスケジュール感ですので、次の週末まで放置することになりました。
6.表面を2度塗りして完成!
季節が何であれ、6時間あれば油性ニスは完全に乾くようですが、約5日間ほど放置したことになります。
完全に乾燥しきった状態の写真がこちら。
黒い色が濃い所・薄い所がありますね。これ、塗りムラです。
薄い所へ重点的に油性ニスを塗りました。あ、当初使用していたスポンジは破棄したので、台所用スポンジを小さく切ってハケ代わりにしました。
このような感じでムラなしに仕上げました。これでやっと完成です!
油性ニスの効果は?水を弾く?
屋外で使用する予定の盆栽棚ですので、耐水性は、棚の寿命に直結します。(と思います。)
2度塗りから1日乾燥させた状態の棚に、水をかけてみました。
かなりいい感じに水を弾いています。
ただ、1つ問題が見つかりました。浮造り加工の板のため、ニスを塗ってウレタン層が出来たとは言えデコボコしています。
そのため、水が溜まってしまい、その場所からなかなか流れていきません。
水が残ってしまうと、蒸発する際にカルキその他をその場に残していくので、板がすぐに汚れるだろうなということが想像できます。
こまめに板を手入れする必要があるかもしれませんね。
和信ペイント 油性ニス は日光に弱い
この記事を書いているときに気が付いたのですが、屋外用の油性ニスではあるものの、日光には強くないらしいです。
パッケージに「屋内外木部用」って書いてあるので安心していたのですが、ホームページの説明を見てみると、「用途:ひさしのある屋外木部(ドアなど)」となっています。
更に、「■雨ざらしの屋外で使用すると、あまり長持ちしません。」との記載もあります。
なんだか悲しくなっちゃったなー。
次作るならコンクリートで
いや、もう DIY するつもりはありません。(とかその前に、今年の梅雨以降全然手入れをしてないので、棚より盆栽だろうという気もしつつ。)
コンクリートの板をそのまま棚として使いたいと思っています。
棚の脚もコンクリート製にする場合、ピンコロと呼ばれるブロックか、穴開きのブロックとかになるのでしょうか。ただ、結構重量が出てきてしまい、バルコニーの床材を痛めかねないので、枕木的なものがいいのかなぁとか考えています。
しかし、コンクリートって結構高額なんですよね、、、
安く手に入れる方法ご存知の方、情報お待ちしております。
もちろん、DIY 以外で、です。
先日、通っている盆栽園の先生から、棚は杉板の2センチ程度がいいと聞きました。
持ちが良く、水分の吸い吐い出がよく盆栽にいいとのこと。
参考にして下さい。
れいさん、有益な情報まことにありがとうございます。
調べてみると、杉は古くは水車に使われていたりとか、耐久性のある木材のようですね。
すぐにDIYする予定はありませんが、参考にさせていただきます!